eね!サポート 2015年2月版-Vol.58-

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□  北陸電力メールマガジン「eね!サポート」2015年2月版/Vol.58

        ~お客さまの省エネをお手伝いします~
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こんにちは!北陸電力 営業推進部です。

二十四節気の「立春」が過ぎ、暦のうえでは春ですね。北陸はまだ雪が残って
いますが、日差しから春の訪れを肌で感じられるようになってきました。
暖かくなると自然とエネルギーの使用量が減り、どうしても「熱」への感覚と
省エネへの意識が薄れがちになりますが、そんな時は遠くの山々の雪肌を見て
まだまだ冬だぞ、と省エネを忘れないようにしたいものです。

そこで今月は「熱」の中でも多くのエネルギーを消費する「蒸気」にスポット
を当て、蒸気ボイラーの省エネについてご紹介します。




▼INDEX─────────────────────────────
▽・省エネワンポイント … 蒸気ボイラーの省エネ
▽・省エネ補助金情報 … 平成26年度経済産業省関連補正予算の成立・概要
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□■eね!サポート情報━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


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○●省エネワンポイント
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~蒸気ボイラーの省エネ~
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加熱用途で優れた特徴(均一加熱、素早い加熱等)を持つ蒸気は、主に工場に
おいて溶かす・乾かす・沸かす・加熱するなど幅広く使用されます。
この蒸気を作るための蒸気ボイラーは省エネ事例も多く、過去のデータの具体
的な数値を用いると、期待できる省エネ効果が見えやすくなります。

数値をポイントに、蒸気ボイラーの省エネ手法を4点ご紹介いたします。


=1.空気比の管理=

「空気比」とは、燃料を完全燃焼させるのに必要な最小限の空気量と実際の空
気量の比で、実空気量/理論空気量で表されます。
この数値が低いと不完全燃焼をおこすため、一般的には高めに設定される傾向
にあり、高めの分、無駄な燃料を使用されている工場が多く見受けられます。

 省エネ法で目標としている空気比は1.2~1.3です。
 (蒸発量10t/h未満の場合)

┌【省エネ量】─────────────────────────
│ 空気比 1.4から1.3に低減 ⇒ 燃料削減率 0.8%~1.0%
│               (排ガス温度 約250℃の場合)
└───────────────────────────────

=2.排ガスの熱回収・給気予熱=

ボイラーからの燃焼排ガスは高温で非常に高いエネルギーを保有しています。
その燃焼排ガスのエネルギーでボイラーへの給気・給水を昇温することで燃料
消費量の削減が可能です。

 省エネ法で目標としている排ガス温度は200℃~250℃です。
 (蒸発量10t/h未満の場合)

┌【省エネ量】─────────────────────────
│ 排ガス熱回収 10℃ ⇒ 燃料削減率 0.6~0.8%
│ 給気温度 10℃上昇 ⇒ 燃料削減率 0.5~0.6%
└───────────────────────────────

=3.給水予熱=

蒸気ドレンの直接回収や熱交換器を介しての熱回収による給水加熱でも、排ガ
スの熱回収と同様に省エネが可能です。ドレンを回収することで、給水量や給
水の水処理量低減による省コスト効果も同時に期待できます。また、最近では
熱回収の代わりにヒートポンプで予め加熱する手法も増えてきています。

┌【省エネ量】─────────────────────────
│ 給水温度 10℃上昇 ⇒ 燃料削減率 1.5~1.7%
└───────────────────────────────

=4.ブロー率の低減=

ボイラーへの給水は水処理後でも不純物が残存しており、繰り返し給水される
ことで濃度が濃くなり腐食の原因となります。そのため薬品を注入し不純物を
沈殿させブローすることによりその濃度を調整していますが、このブローの量
を適正に管理することで省エネが可能となります。

 一般的なブロー率は5~10%です。
 (省エネセンターホームページより)

┌【省エネ量】─────────────────────────
│ ブロー率 1%低減 ⇒ 燃料削減率 0.2~0.3%
└───────────────────────────────


他にも、蒸気圧力の見直しや、蒸気漏れ箇所の修理、配管経路・太さの見直し
配管・バルブの保温、蒸気の乾き度管理、配管からのドレン・エアの排除等、
蒸気ボイラーの省エネには様々な手法があります。
事業所で適用できる手法がまだ残されていないか、省エネの取り組みを振り返
り、さらなる省エネを検討されてみてはいかがでしょうか。




┏━┓
○●省エネ補助金情報
┗━┛

『平成26年度経済産業省関連補正予算の成立・概要』

平成27年2月3日、平成26年度経済産業省補正予算が成立し、概要が公表されま
した。省エネに関連する補助金をピックアップしてご紹介いたします。

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~地域工場・中小企業等の省エネルギー設備導入補助金~  予算 929.5億円
                 ◆3月中公募開始予定◆
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地域の工場・オフィス・店舗等の省エネに役立つ設備(空調・給湯・照明等)
の導入や、既存設備の改修・更新を支援する補助金です。

 ・最新モデルの省エネ機器等の導入支援(A類型)
  最新モデルかつ、旧モデルと比較して年平均1%以上の省エネ性能の向上
  が確認できる機器等の導入が支援されます。

  補助率: 中小企業、エネルギー多消費企業 1/2以内
      その他事業者 1/3以内

 ・地域の工場・オフィス・店舗等の省エネ促進(B類型)
  工場・オフィス・店舗等の省エネや電力ピーク対策、エネルギーマネジメ
  ントに役立つ既存設備等の改修・更新が支援されます。

  補助率: 中小企業、エネルギー多消費企業 1/2以内
     (エネマネ事業者連携事業 2/3以内)
      その他事業者 1/3以内
     (エネマネ事業者連携事業 1/2以内)


補正予算の概要は経済産業省のホームページでご確認ください。
募集要項は未発表のため、決定次第メルマガ特別号にてご案内いたします。

 □くわしくは、経済産業省「平成26年度経済産業省関連補正予算の概要」
  http://www.meti.go.jp/main/yosan2014/hosei/


平成27年度経済産業省予算(補助金)および各省庁の補助金情報についても、
詳細が決定次第、本メルマガで随時ご案内いたします。

 □くわしくは、経済産業省「平成27年度経済産業予算案の概要」
  http://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2015/




今月の「eね!サポート」情報は以上です。参考にしていただけましたか?
北陸電力では、省エネに関する各種コンサルティングを実施しておりますので
お気軽にお問合せください。




.:編集後記:.

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

「立春」と同じように春の始まりを意味する日に「春分の日」があります。
毎年3月20日の前後に迎え、一般的に昼と夜の長さが同じと言われていますが
実際には昼の方が少し長いそうです。また「春分の日」は年によって日が変わ
りますが、天文学による計算に加えて、実際に天体観測を行い地球の運行状態
を確認したうえで、前年の2月1日に正式に決定します。現時点では2017年の
「春分の日」は、未だ決定していないことになるんですね。
こんなことを考えつつ、近づく暖かい「春」の到来を心待ちにしています。





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