フライアッシュを混和すると、強度、水密性に優れ、ひび割れのないコンクリートができるため、ダムの建設などに利用されています。
フライアッシュの用途
セメント混合材
ダムコンクリート混和材
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コンクリート混和材
ビル建設(高流動コンクリート)
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フライアッシュを混和すると、コンクリートの流動性が向上するため、中空鋼管柱のコンクリート充填が容易になります。
マスコンクリート混和材
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フライアッシュを混和すると、セメントの水和反応による発熱が低減できるため、ひび割れが抑制され大型の構造物に最適です。
FAモルタル(フライアッシュモルタル)
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フライアッシュにセメントと水を加えたFAモルタルは、狭い場所の充填性に優れています。砂を使ったモルタルよりも軽量であり、低強度~高強度の任意の強度に調整できます。
この写真は、腐食した矢板の補修のため,前面に新しい矢板を設置し充填材としてFAモルタルを利用した事例です。
地盤改良材
浚渫土の改良
フライアッシュを浚渫土などの軟弱な土壌に混合すると、扱いの容易な土壌に改良され、セメントにより適度な強度を持たせることが可能になります。
また改良した土壌は、水中に巻きだした場合にも分離が少なくなります。
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1.改良前の土壌
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2.混合機への投入
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3.改良土壌による施工
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4.完成
アスファルトフィラー
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「アスファルト舗装要綱」では、フライアッシュはアスファルトのフィラー材(骨材の間隙の充填材)として認められています。
二次製品
タイル
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フライアッシュは粘土とほぼ同じ化学組成であるため、タイルの原料として利用されています。
石炭灰入り越前瓦
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株式会社 越前セラミカ(福井県武生市)が、福井県工業技術センターの指導のもと、フライアッシュを約20%混合した越前瓦の試作に成功しました。
この瓦は従来品と同等の性能を有しています。
海洋構造物
波消ブロック(テトラポット)
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生コン工場で製造・出荷される生コンクリートにフライアッシュが混和材として利用された例です。
人工ゼオライト
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人工ゼオライトの特徴
1.吸着機能
人工ゼオライトはいろいろなものを吸着する働きをします。そのメカニズムは、冷蔵庫の脱臭剤やお菓子の乾燥剤と似ています。この機能を活かすことで、有害物質の吸着や悪臭の除去を実現します。
2.陽イオン交換機能
人工ゼオライトは天然ゼオライトの約2~3倍という高い陽イオン交換機能をもっています。この機能を活かすことで、酸性を中和する土壌改良や汚水・排水中のアンモニウムイオンの除去などが可能になります。
3.触媒機能
人工ゼオライトには触媒としての機能があります。この機能を利用して、NOx(窒素酸化物)の分解等が研究されています。