プレスリリース・記者会見

「平成27年度決算」金井社長会見要旨

2016年(平成28年)4月27日
北陸電力株式会社



 それでは、平成27年度決算の概要についてご説明させていただきます。


 お手元の資料1「平成27 年度決算の概要」をご覧いただきたいと思います

 まず、「1.販売電力量」であります。

 販売電力量は、275 億2 千万kWh となりまして、前年度に比べ3 億7 千万kWh、1.3%の減少となりました。これは、電灯および業務用が冬季の気温が前年より高かったことによる暖房需要の減少などから、前年度を下回ったことなどによるものです。

 次に、「2.連結決算」についてであります。

 売上高(営業収益)は、5,445 億円と、前年度に比べ118 億円の増収となりました。これは、販売電力量が減少したものの、北陸電気工事を連結子会社化したことなどによるものです。

 なお、燃料価格の低下に伴い燃料費調整額が減少しましたが、太陽光の大幅な普及などにより、再生可能エネルギーの賦課金・交付金がほぼ同額増加しております。

 また、経常利益は、280 億円と、前年度に比べ57 億円の増益となりました。これは、販売電力量の減少や石炭火力発電所の稼働減はあったものの水力発電量の増加や設備関連費が減少したことなどによるものです。

 これに、渇水準備金を引当て、法人税等を控除した結果、当期純利益は128 億円と、前年度に比べ39 億円の増益となりました。

 続いて、「3.個別決算」であります。

 売上高(営業収益)は、4,941 億円、経常利益は189 億円、当期純利益は87 億円となりました。

 なお、当期の期末配当につきましては、中間配当と同じく1株につき、25 円とし、年間50 円の配当を予定しております。

 次に、「4.平成28 年度業績予想および配当予想」についてであります。

 販売電力量は、前年度の暖冬影響による暖房需要減の反動増や大口電力の増加が見込まれることなどから、通期では、280 億kWh 程度(対前年度比102%程度)と見込んでおります。

 売上高は、販売電力量は増加するものの、燃料費調整額の減少などから、通期では、連結で5,400 億円程度、個別で4,900 億円程度を見込んでおります。

 利益予想については、志賀原子力発電所の安全対策を着実に実施した上で早期再稼働を目指しており、現時点では供給力など需給状況が見通せないことなどから「未定」としております。

 また、配当予想につきましても、利益予想をお示しできないことから、「未定」としております。

 今回、利益予想は未定とさせていただきましたが、金利低下などに伴う退職給付費用の大幅な増加や、平成27 年度は豊水に恵まれていたことを考慮すると、平成28年度は非常に厳しい状況になるものと考えています。志賀原子力の早期再稼働に向け全力で努力するとともに、最大限の経営効率化に取り組み、引き続き、黒字確保を目指してまいります。

 なお、今後、利益予想が可能となった時点で、速やかにお知らせします。

 平成27 年度決算の概要と平成28 年度の業績予想については、以上であります。


 続きまして、平成28 年度供給計画の届出についてご説明いたします。お手元の資料3をご覧ください。

 当社は小売電気事業および発電事業に係る平成28 年度供給計画を策定し、本日、経済産業大臣へ届け出るため、電力広域的運営推進機関に提出いたしました。

 供給計画は、電気事業法第29 条に基づき、電気事業者が今後10 年間の電気の供給ならびに電気工作物の設置および運用についての計画を経済産業大臣に届け出るものです。

 電気事業法の一部改正により、今年度からは、従来の一般電気事業者は、小売電気事業者、発電事業者および一般送配電事業者として、それぞれの事業ライセンス毎に供給計画を策定し、電力広域的運営推進機関を経由して経済産業大臣に届け出ることになりました。

 本日ご説明する内容は、小売電気事業および発電事業の供給計画の概要であります。

 資料の「1.当社小売需要の想定」をご覧ください。

 小売電気事業者には、自らのお客さまの需要(販売量)に応じた供給力を確保することが求められており、その計画を届け出ております。

 電力需要につきまして、気温影響を除いた平成26(2014)年度から平成37(2025)年度の平均伸び率で、販売電力量では0.4%、最大電力では0.3%と着実な増加を見込んでおります。また、節電につきましては、お客さまに今後とも一定のご協力をいただけるものとして想定しております。

 なお、この小売需要販売に必要な供給力は、確保できる見通しです。

 次に、資料の「2.発電所の開発等の計画」をご覧ください。

 発電事業者には、供給力の確保のため、発電設備の維持・建設を図ることが求められております。

 当社は、発電設備の開発計画等について、エネルギーセキュリティ、環境特性、経済性などの総合的な観点から、電源の多様化を着実に進めてまいります。水力発電については、片貝別又発電所が4月7日に最大出力での運転を開始いたしました。火力発電については、平成30 年11 月に運転開始予定の富山新港火力発電所LNG1号機の建設工事を着実に進めてまいります。

 なお、残る一般送配電事業の供給計画は提出期限である5月30 日までに電力広域的運営推進機関に提出する予定です。


(役員人事等については省略)


 本日、志賀原子力発電所の敷地内シームに関する評価書が原子力規制委員会に報告されました。

 今回報告された評価書は、これまでの有識者会合において、当社から説明する機会が十分にない中でとりまとめられたものであり、新規制基準への適合性確認審査の場においては、あくまで参考意見として取り扱われるものであります。

 今後、志賀原子力発電所の安全性については、新規制基準への適合性確認審査の場であらためて審査されることになります。

 同審査においては、これまでの調査結果に加え、追加調査等により得られている当社の主張を裏付ける新たな地質データ等を丁寧に説明するとともに、今回示された「今後の課題」に対しても、適切に対応してまいります。

 当社としましては、これらの調査結果が科学的・技術的な観点から、あらためて審査されることで、必ず「敷地内シームは活動の可能性はない」とご判断いただけるものと確信しております。

 当社としましては、今後の原子力規制委員会の審議が、合理的・効率的に進められることを希望いたします。

 私からは以上です。

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