プレスリリース・記者会見

「2024年度第3四半期決算」松田社長会見要旨

2025年1月30日
北陸電力株式会社


 本日は、大変お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。

 日頃より皆さまには、当社の事業運営にご理解を賜り、お礼申しあげます。

 それでは、まず、2024年度第3四半期決算について、お手元の資料に基づき順次説明させていただきます。
 まず、お手元の資料「2024年度 第3四半期決算について」をご覧ください。

 はじめにスライド1の「販売電力量」ですが、小売販売電力量は、173億kWhと、前年同期に比べ2億6千万kWhの減少となりました。
 これは、電灯においては、夏場の気温影響が大きい訳であります。今夏は暑い夏でありましたが、昨年はそれ以上の暑い夏であり、前年比では、冷房需要が減少しております。これに加え、電力において、契約電力の減少、工場の稼働が減少したことなどにより、減少したものです。
 卸販売電力量は、58億2千万kWhと、前年度に比べ30億6千万kWhの増加となりました。これは、卸電力取引所等への販売が増加したことによるものです。
 この結果、総販売電力量は、231億2千万kWhと28億kWhの増加となりました。

 次に、スライド2で「連結決算概要」について説明いたします。中段の表をご覧ください。
 連結売上高は、6,267億円と、前年度に比べ330億円の増収となりました。これは、燃調収入の減少はあるものの、総販売電力量が増加したことなどによるものです。
 連結経常利益は735億円と前年度に比べ115億円の減益、特別利益については、前回決算時にも説明しましたが、全国の送配電事業者が、資金を積み立てし、今回の震災のような災害が発生した場合に扶助を行う制度があります。第3四半期までに当社グループへ31億円の交付を受けているものであり、これを特別利益として計上しています。
 親会社株主に帰属する四半期純利益は541億円と62億円の減益となり、2年ぶりの増収減益となりました。

 続きまして、この利益変動に大きく影響している燃料調整のタイムラグについて説明いたします。スライド3「燃料諸元の価格推移について」をご覧ください。
 当社主力の燃料諸元である「石炭」について、昨年度は価格が大幅に低下した局面でありましたが、今年度においては石炭価格の変動が小さく、時期ズレによる価格差が小さいということが分かります。

 スライド4をご覧いただくと、差益の縮まり具合がお分かりになると思います。
 具体的な数字としては、スライド5の連結経常利益の変動要因にありますように、昨年度のタイムラグ差益は320億円ありました。今年度のタイムラグ差益30億円であり、その差引である290億円程度が対前年比で悪化ということになります。
 対前年比のこれ以外の悪化要因としては、発電設備に係る修繕費等の設備関連費増加により、70億円程度あります。
 一方、好転要因として、水力発電量の増加により50億円程度、総販売電力量の増加により180億円程度、連結子会社における電気事業以外の利益増加により20億円程度、それぞれ好転しております。
 これらにより連結経常利益が735億円となりました。

 次に、スライド6で「2024年度業績予想および期末配当予想」について説明いたします。
 年度の総販売電力量、連結業績および期末配当予想について、10月に公表した値から変更はございません。
 これは、世界的に厳冬と言われた冬がまだ終わっていない中にあって、収束の兆しが見えないウクライナ情勢や中東情勢等を勘案すると、現在の低位な燃料価格が、この先、上昇に転じる可能性は十分にあると見ています。また、そうなれば、電力市場価格も上昇することが見込まれます。
 そうしたことから、12月までの利益は600億円を上回っておりますが、現在のところ、年度の利益はこれまでどおりの水準と見ています。今後の推移により変動となる場合があるので、見極めたうえで改めてお知らせいたします。

 まだまだ寒い冬が続く中、引き続き気を引き締め、必要な供給力を確保し、電力の安定供給というインフラ事業者の使命を全うしてまいります。
 今後の事業運営についても、不断なる経営の改革と新たな付加価値創出等により、最大限の利益創出に努め、グループとしての成長を実現してまいります。

 以上が2024年度第3四半期決算の概要です。


 続いて、お手元の資料「『こころをひとつに震災復興応援でんき』の創設について」をご覧ください。
 昨年の能登半島地震、さらに奥能登豪雨という未曽有の災害に見舞われた経験を経て、電気を安定的にお届けするという使命、そして北陸地域と共に歩んできた当社グループのDNAを再認識しました。
 これまで当社グループでは、災害ボランティアをはじめ、震災がれきの火力発電所での混焼、あるいは能登瓦のコンクリートへの再利用、被災地での親子イベント等を通じて復興支援の活動を続けてまいりました。先般の会見でもご案内させて頂いたとおり、被災地域の一日も早い復興と更なる発展に少しでもお力となれるよう、電気料金メニューの検討を進めてまいりましたが、このたび「こころをひとつに震災復興応援でんき」の電気料金メニューについて、ご紹介させていただきます。
 まず、ご家庭向けのメニューですが、震災以降、大規模被災地域への移住を促進の一助として「移住応援でんき」を設けます。これは、大規模被災地域へ移住されるお客さまを対象に電気料金を10%割引くメニューとなります。
 次に、企業の事業所や工場に対して災害からの復興投資を促進する観点から、大規模被災地域での新設、あるいは北陸3県において災害等により被災された企業の方々の電気契約の増設を促進するメニュー「企業投資応援でんき」を創設し、基本料金の一部を割引いたします。kWあたり500円を割引きますが、これは、基本料金単価の2割に相当する金額になります。
 また、今般の災害により北陸3県の被災された企業の方々の、なりわいの再建等を支援する観点から「企業復興応援でんき」を創設し、電気料金の10%を割引いたします。  続いて、能登エリアで発電された環境価値を「寄付」という形で被災地域に還元する「のとGREEN復興寄付プラン」を創設します。これは能登の再エネ電気の環境価値に1kWhあたり20銭の寄付をつけて購入いただき、当社も同額の20銭を拠出し、あわせて40銭を石川県および富山県へ寄付させて頂く仕組みとしております。  これらの電気料金メニューの適用期間は適用開始日から1年間としますが、「のとGREEN復興寄付プラン」は年度単位となります。
 各メニューの詳しい内容は当社ホームページなどを通じてしっかり周知してまいります。

 また、本日、新たに「電気でつながりサポート」のサービスを開始します。お手元の 資料「『電気でつながりサポート』のサービス開始について」をご覧ください。
 これは、電力量データを利用して、離れて暮らす例えば高齢の方などの生活状況を、ご家族の方が見守ることができるサービスです。カメラやセンサー等の機器の取付けが不要で、使用電力量の変化をメールでお知らせするサービスとなります。
 料金は月額550円となりますが、本年3月末までに申し込みを頂いたお客さまは利用料金を3か月間無料といたします。さらに、大規模被災地域にお住まいの方をみまもる場合、来年3月までに申し込みをいただいたお客さまの利用料金を1年間無料とさせていただきます。
 また、今月より珠洲市と輪島市に「電気でつながりサポート」を、ご採用いただいており、ご本人の了解を得たうえで、行政として高齢者宅等の見守りに活用するということで試行的にご利用いただいております。

 資料の説明は以上になります。
 能登半島地震から1年が経過しましたが、本年は、震災・豪雨被害を乗り越え、ハード・ソフト両面からのレジリエンス強化を図ることはもとより、災害からの復興、そして、更なる地域の発展に貢献することを北陸電力グループの重要な課題とし、「こころをひとつに」して全力で取り組んでまいります。

 私からの説明は以上になります。


発表資料はこちら(下記URLリンク)から

資料 2024年度第3四半期決算について
https://www.rikuden.co.jp/press/attach/25013001.pdf

資料 「こころをひとつに震災復興応援でんき」の創設について
https://www.rikuden.co.jp/press/attach/25013002.pdf

資料 「電気でつながりサポート」のサービス開始について
https://www.rikuden.co.jp/press/attach/25013003.pdf

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