志賀原子力発電所 敷地内シームに関する追加調査の報告について
当社は平成24年7月18日、原子力安全・保安院からの「敷地内破砕帯の追加調査計画の策定に
ついて(指示)」に基づき、7月25日に追加調査計画を報告、8月10日より調査を実施してまいりまし
た。
このたび、中間報告(12月7日)以降の調査で得られたデータも含め、これまでの調査結果に基づ
き報告書を取りまとめ、平成25年6月6日、原子力規制委員会に報告いたしました。
当社は、地域の皆さまにご安心いただけるよう、今回の調査結果を含め、志賀原子力発電所の
安全性について、丁寧にご説明していくとともに、新しい規制基準をクリアするよう適切に対応し、
志賀原子力発電所の一日も早い再稼働を目指してまいります。
報告書の結論骨子
①シームS-1は活動性が問題となるものではなく、耐震設計上考慮すべき活断層ではない。
・複数の調査箇所において、シームS-1を含む岩盤の上載地層(高位段丘Ⅰ面の堆積物)に変位・変形がないことを
確認した。
⇒シームS-1は、少なくとも12~13万年前以降、活動していない。
・岩盤調査坑において、安山岩礫がシームS-1を分断するように分布していること、シーム近くの礫に破断がないこと
などを確認した。
⇒シームS-1は、変位の繰り返しがあったとは考え難い。
②1号機設置許可時のトレンチにおけるシームS-1の岩盤上面の段差は、侵食作用によるものと考えられる。
・海岸部調査や防潮堤基礎部調査において、1号機設置許可時のトレンチ調査の際のスケッチ図のような段差形状が
多く見られる。
・1号機設置許可時のトレンチのほぼ直下で掘削した岩盤調査坑において、安山岩礫がシームS-1を分断するように
分布し、そこに破断等が認められない。
⇒段差の成因は断層活動ではなく、侵食作用によるものと考えられる。