志賀原子力発電所 敷地内破砕帯(シーム)の追加調査計画について
当社は、原子力安全・保安院からの指示文書「敷地内破砕帯の追加調査計画の策定について(指示)」(平成24年7月18日)に基づき、「敷地内破砕帯の追加調査計画」を策定し、調査を実施してまいりました。これまでの調査結果に基づき、最終報告書を取りまとめ、平成25年12月19日、原子力規制委員会に報告いたしました。
当社は、今回の調査結果を含め志賀原子力発電所の安全性について、丁寧にご説明していくとともに、今後の原子力規制委員会による審査に適切に対応してまいります。
皆さまの一層のご理解を賜りますようお願い申しあげます。
保安院指示
指示1 | 破砕帯の性状を直接確認するための適切な場所を選定したうえで、必要な調査を実施すること。 |
指示2 | 周辺の小規模な断層(福浦断層等)の活動性の有無を含め、破砕帯と周辺の断層との関連性の調査を実施すること。 |
指示3 | 破砕帯等の活動年代を特定するための資料を提示すること。 |
調査の観点
観点1 | シームの規模、性状はどうか。 |
観点2 | 耐震設計上、考慮すべきか。(12~13万年前以降に活動したか。) |
観点3 | 周辺の断層との連続性があるか。 |
観点4 | 周辺の断層が活動した場合に、シームへ影響があるか。 |
主な調査の項目と内容について
調査項目と概要 | 調査の観点 | |
指示1 | S-1の性状に関する調査(その1) ・1号機原子炉建屋下のS-1を対象とした岩盤調査坑の掘削・地質観察等 ・岩盤調査坑掘削時の諸計測の実施 | 観点1 |
S-1の性状に関する調査(その2) ・海岸部にある亀裂等の性状の確認及びS-1との比較 | 観点1 | |
挟在物に着目した活動年代に関する調査 ・試料分析 | 観点2 | |
S-1の詳細位置に関する調査 ・ボーリング調査、表土剥ぎ調査等 | 観点1 | |
改変前の地形等に関する調査(その1) ・人工改変前の空中写真に基づく地形解析(DEMの作成) | 観点1 | |
改変前の地形等に関する調査(その2) ・周辺段丘面を構成する堆積物の年代の把握(火山灰分析等) | 観点2 | |
改変前の地形等に関する調査(その3) ・周辺段丘面(敷地外)に関する詳細調査 | 観点2 | |
指示2 | 周辺の断層の活動による敷地地盤への影響の検討 ・地盤モデルを用いた変動解析 | 観点4 |
周辺の断層との関連性に関する調査(その1) ・S-1と福浦断層間の地表地質踏査(必要に応じて、ボーリング調査、ピット調査) | 観点3 | |
周辺の断層との関連性に関する調査(その2) ・S-1と兜岩沖断層間の海岸部、沿岸海域の地形、地質構造等の確認 | 観点3 | |
指示3 | S-1等に関する資料 ・現地調査を含む審議資料等のとりまとめ | - |
周辺の断層の活動性に関する資料 ・福浦断層、兜岩沖断層の活動性に関するバックチェック審議資料等のとりまとめ | - |