未来を切り拓く 中央給電指令所 安全にコントロールする。

中央給電指令所 中央給電指令所は心臓部であり、頭脳。重要な使命を意識し、業務の質にこだわります。

中央給電指令所
高島 佑介

北陸エリアの電力に関するデータが集約

 中央給電指令所では、刻々と変化する電気の消費量(需要)に応じて、北陸三県と岐阜県の一部の発電量の調整を行なっています。品質の高い安定した電力をお届けするため、24時間体制で発電量をコントロールしています。

 安定供給のために、気象予報を常にチェックしながら、翌日、週間の需要予測を立てて、変動分にも対応できる発電量を確保。当日は需要等の変化に合わせて、発電調整を行っています。また、系統事故による停電時には、迅速に、的確な復旧操作を行えるよう、送電線や変電所などの系統状態も逐一監視しています。

 中央給電指令所の中で、私はシステム担当として、日々のメンテナンス業務に加え、国の電力システム改革に伴う大規模なシステム改修を担当しています。短期・中期・長期と段階的に改修計画があり、電力広域的運営推進機関や全国の一般送配電事業者などとの会議を重ね、新しい制度の理解を深めたうえで、自社のシステムを設計・改修しています。

情報を共有し、議論を重ねる

 多くの案件を並行して進めているため、所内での情報共有は特に力を入れて取り組んでいます。最後の最後になってミスが発見されては手遅れになってしまうので、会議に出席していない人にも理解してもらうよう、勉強会を開催したり、情報共有ツールを使って周知を徹底。また、打合せ時には必ず議事録を残し、全員が共通認識を持って業務を遂行できるように努めています。

 電力システム改革に伴う大規模な改修以外にも、日々のシステム改修は多くあり、システムを設計してもらうメーカーとの連携も欠かせない仕事です。システム改修の不具合によって電力の安定供給に影響を及ぼすことは絶対に避けなければいけません。一つひとつ丁寧に議論を積み重ねて、ミスや手戻りのない改修を行うよう努めています。

他地域との連携が進む時代

 今は、まさに変革の真っ只中。全国の一般送配電事業者との連携も強まり、これまで需要に応じた発電量をエリア単位で調整していましたが、「広域需給調整」という取組みが始まっています。

 今後は、私たちが住む北陸エリアの発電と需要だけを考える時代ではなく、日本全体として効率的で、より安定した運用が求められています。

 システム担当として、まずは今どんな状況かをしっかりと把握し、的確にシステムに反映することを大切にしています。中央給電指令所が電力をお届けする重要な使命を担っていることを常に忘れることなく、議論を重ね、様々な視点からシミュレーションを行い、一歩ずつ完成度を高めていきます。

使命を胸に。 高島 佑介

「届けるのは北陸を愛するエネルギー」