- 4.日本の電源構成
- 特定の発電方法に偏らず火力・原子力・再生可能エネルギー等をバランス良く組み合わせ、安定して電気を作る「エネルギー・ミックス」。電力会社は、それぞれの特性を活かして需要の変化に対応しています。
3.増大するCO2排出量
地球温暖化の原因となるCO2濃度・排出量が急増
石油や石炭などの化石燃料は、地球温暖化の原因の1つとなるCO2を出します。産業革命以降、世界各国は膨大な化石燃料を燃やしてきたため、大気中のCO2濃度は増え続けています。産業革命以前の大気中のCO2濃度は約280ppmでしたが、2020年では約413ppmにまで増えています。
<大気中のCO2濃度の変化>
出典:温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)資料
中国とアメリカで世界の4割以上のCO2を排出
世界のCO2排出量は、40年前の2倍以上(2018年/1971年比)に増えています。国別の内訳では、CO2排出量の最も多い中国で95億トン、二番目に多いアメリカで49億トンを排出しています。また、北米・ヨーロッパ諸国における排出量の増加率に比べ、アジア地域(特に中国、インド)における増加率が大きくなっています。
<世界のCO2排出量の推移>
出典:原子力・エネルギー図面集
日本の電力業界におけるCO2排出量の状況
震災以降、原子力発電の長期停止等の影響により、CO2排出量は増加しています。電力会社では、再生可能エネルギー(FIT電気含む)の活用や電力設備の効率向上等に継続的に取組み、CO2排出量の削減に努めています。
<発電に伴うCO2排出量等の推移>
出典:電気事業低炭素社会協議会 「電気事業における地球温暖化対策の取組み」
発電時にCO2を排出しない発電方法
電源別のCO2排出量は、石炭火力がもっとも多く、石油火力、LNG火力、LNGコンバインドと続きます。一方、太陽光や風力などの自然エネルギーや原子力は、発電時にCO2を排出しない発電方法です。地球温暖化問題に対応するためにも、様々な発電方式をバランスよく組み合わせていくことが重要です。
<電源別のライフサイクルCO2排出量>
出典:(一財)電力中央研究所「日本における発電技術のライフサイクルC02排出量総合評価(2016.7)」より作成