- 2.日本のエネルギー事情
- 1960~70年代に比べ、運輸・業務・家庭部門を中心に大幅に増えているエネルギー消費量。一方で、日本のエネルギー自給率は約12%と輸入に大きく依存しています。
PART1:エネルギーの変遷 ~増え続けるエネルギー消費とCO2排出量~
戦後の経済発展から現在の家電やデジタル機器の増加、少子高齢化により、私たちの文明を支えるエネルギー消費は47年間で約3.2倍に増えています。
1.世界のエネルギー事情
世界のエネルギー消費の推移 ~石炭・石油依存から、エネルギー・ミックスへ~
世界のエネルギー消費は、蒸気機関の発明などによる産業革命により、石炭の消費量が飛躍的に増えました。その後、1950年代に中東などで大油田が見つかり、エネルギーの主役は石炭から石油へと移行しました。そして、1970年代に2度にわたってオイルショックが起こると、単一のエネルギーに依存する危険を避けるため、日本を含む各国は原子力や天然ガスなど石油代替エネルギーの導入を進めました。
<世界の一次エネルギー消費の推移>
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出典:原子力・エネルギー図面集
新興国・発展途上国で爆発的に増える世界の一次エネルギー消費量
世界の一次エネルギー※の総消費量は、年々増加しており、2019年には約139億トンに達しています。
国別の内訳を見てみると、一次エネルギー消費量は、先進国ではさほど増えていませんが、中国やインドをはじめとする新興国で大幅に増えています。
※「一次エネルギー」・・・自然界に存在するエネルギー。
石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料や原子力の燃料であるウラン、水力・太陽・地熱・風力などの自然エネルギー等。
<世界の一次エネルギー消費量の推移(地域別)>
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出典:資源エネルギー庁「令和2年度エネルギーに関する年次報告」(エネルギー白書2021)
<原油輸入価格の推移>
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出典:原子力・エネルギー図面集
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