- 7.これからも安定して電気をお届けするために
- エネルギー自給率が12%と極めて低い日本では、「S+3E」の観点から電源を検討していくことが重要です。
6.再生可能エネルギーの現状と課題
再生可能エネルギーの発電量は全体の約18%
日本の2019年度の発電電力量に占める再生可能エネルギーの比率は18%にとどまっており、主要国と比べると比率は低く、今後はこれらの発電電力量を増加させることが大きなテーマといえます。
<発電電力量に占める再生可能エネルギー比率の比較>
出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー 2021年度版」
期待が寄せられる再生可能エネルギー
石油や石炭等の化石燃料と違い、水力や太陽光、風力などの再生可能エネルギーは環境への負荷が少なく、資源が枯渇しないエネルギーであり、化石燃料に代わるエネルギーとして、大きな期待が寄せられています。
太陽光発電の国別の導入状況を見てみると、中国が圧倒的に多くなっています。日本は世界第3位の規模を誇っており、補助金制度や電力購入制度などを背景に、屋根の活用による住宅用を中心とした導入が進んでいます。
また、世界の風力発電設備容量は近年急速に増加しています。導入が最も進んでいるのは中国で、世界の34%を占め、次いでアメリカとなっています。日本は第20位で、地域別にみると風況に恵まれた東北地方への設置割合が大きくなっています。
<世界の太陽光発電導入状況>
出典:資源エネルギー庁「令和2年度エネルギーに関する年次報告」(エネルギー白書2021)
出典:原子力・エネルギー図面集
<世界の風力発電導入状況>
出典:資源エネルギー庁「令和2年度エネルギーに関する年次報告」(エネルギー白書2021)
出典:原子力・エネルギー図面集
<日本の太陽光発電・風力発電導入量の推移>
日本における太陽光発電累積導入量
出典:原子力・エネルギー図面集
日本における風力発電導入量
出典:原子力・エネルギー図面集
再生可能エネルギー導入の課題
再生可能エネルギーは発電時にCO2を排出しない国産のエネルギーで、エネルギー自給率の低い日本にとって重要なエネルギー源です。
一方で、火力発電や原子力発電と同じ電力量を得ようとすると広大な土地が必要であったり、天候に左右され発電が不安定であるなどさまざまな課題があります。
今後、再生可能エネルギーの導入を増やしていくためには、発電コストや出力の不安定性などの課題に対応する必要があります。